輪行袋の選び方、サイズについて
自転車を専用の袋に入れ、電車の車内に持ち込んでいる人を見たことがないでしょうか?
もしくは電車を降りた際に、肩からさげていた袋から自転車を取り出し組み立てている人を見たことはありませんか?
自転車を公共の交通機関(鉄道、船、飛行機など)に持ち込む際に使用する専用の袋を「輪行袋(りんこうぶくろ)」といいます。
輪行袋があれば、自転車とともに電車で移動し、自分が「ここを自転車で走りたい」と思うところを走ることができるのです。
ここではそんな自転車の「輪行袋」の選び方や注意点について紹介したいと思います。
輪行とは
輪行袋を紹介する前に、まずは簡単に輪行とはどういったことを指すのか見てみましょう。
輪行とは、鉄道や飛行機などの「公共交通機関」で自転車を運ぶことを指します。
つまり、自家用車等で自転車を運ぶ際には輪行とは言いません。
日本における輪行の許可条件は、一般的には下記のとおりです。
- 自転車を折りたたむ、もしくはホイールを取り外すなどの分解を行う。
- 乗員が持ち込む(自転車の乗員に限り許される)
- 専用の袋に収納する
上記を踏まえると、輪行に適しているのは折りたたみ自転車かロードバイクなどのタイヤを簡単に取り外しできるタイプの自転車だということになります。
それ以外の自転車だと、輪行するのはちょっと厳しいですね(一般にママチャリと言われているものも不可能ではないかもしれませんが、タイヤを取り外しまたつけるなんていうのは、手間がかかり過ぎてしまいますね)。
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ヨーロッパなどでは、少なくとも20年前にはすでに自転車を電車に乗せる光景が当たり前のようにありました。
それを考えると日本はまだまだ自転車文化が根付いていないということが伺えますね。
輪行袋の選び方、サイズについて
上記で輪行の際には、輪行袋が必要になってくることが分かっていただけたかと思います。
次に紹介したいのは輪行袋の選び方についてです。
「とりあえず自転車が入ればそれでいいんでしょ」と言いたくなる人もいるかもしれません。
あながち間違ってはいません。
最も重要なのは、自転車をすっぽり覆い隠すことなのです。
とは言えじゃあどんな袋でもいいのか、というわけにはいきません。
ゴミ袋に入れている人を見たことはありませんが(ツイッターなどにはアップされているようです)、恐らく注意されることでしょう。
やはりそこは、適した輪行袋が必要になってくるのです。
ここでは2つの輪行袋のタイプについて、輪行袋の選び方について、輪行袋のサイズについて紹介したいと思います。
<横型>前輪のみを外して収納するタイプの輪行袋について
まず輪行袋のタイプですが、大きく2つのタイプに分かれています。
1つ目は前輪のみを外して輪行袋に収納するタイプと、両輪を外して輪行袋に収納するタイプの2種類です。
前輪のみを外し輪行袋に収納するタイプのメリットは、早く収納することができる点です。
前輪のみの取り外しのため組み立ても楽で、電車で一日でサイクリングに出かけるのも簡単にできます。
収納するのは慣れていないと時間がかかるもので、この際にかかるストレスは相当なものです。
さらに前輪のみを取り外すタイプの輪行袋はサイズが大きい為入れやすいのです。
一点、特に注意してほしいことがあります。自転車を輪行袋に入れた際の縦、横、高さの合計が250cm以内になることという輪行ルールもあるので気を付けてください。
(正確に言うと重量が30kg以下であることというのもありますが、ロードバイクで30kgはまず考えられないので、重さに関しては考慮しなくてもよいでしょう)
前輪のみを取り外すタイプはこの規定を破ってしまうものが結構あります。駅員に注意されないで素通りできた、なんてことも多々あるようですが、ルール違反となります。
せっかく買った輪行袋が無駄になるなんて言うことがないように、購入の際は注意してください。
<縦型>両輪を取り外すタイプの輪行袋について
2つ目は両輪を取り外すタイプの輪行袋です。
このタイプはコンパクトで運びやすく、駅員に注意されることはまずないでしょう。
しかしデメリットも存在します。
前輪だけを取り外すタイプの輪行袋とは違って分解、組み立てに時間がかかることです。
特に慣れていない人だと両輪の組み立てに時間がかかり、タイヤの向きなど分からなくなったりします。
さらに収納が複雑でパーツを傷つけてしまうこともあります。
タオル等を使い、そうならないよう気を付けてください。
輪行袋、選び方のポイント
輪行袋のサイズに関しては縦、横、高さで250cmを超えない物を選ぶようにしてください。
それを超えると、改札で駅員さんに止められてしまう可能性があります。
軽いものを選ぼう!
続いて、輪行袋の選び方について紹介します。
輪行袋を選ぶ際には軽いものを選んでください。
輪行袋は袋そのものが破れないようになっているため、厚手にできています。
つまり基本的に重いのです。
輪行した先でロードバイクに乗る際(折りたたみ自転車ということもありますが)、その袋も持って走らなければいけないのです。
基本的に重い輪行袋ではありますが、より軽い輪行袋を選択することでツーリングを快適に行うことができるのです。
「ポケットがあるタイプ」の輪行袋を選ぼう!
また、初心者の方が輪行袋を使う際は、自転車をうまく収納するための目印や車輪を区分けにして入れることができる「ポケットがあるタイプ」の輪行袋を選択するのをおすすめします。
そういった輪行袋を使用することでよりスムーズな組み立てができ、バイクに傷をつけるリスクを軽減することができるのです。
初心者には「前輪だけ外すタイプ(横型)」がおすすめ!
賛否両論あるとは思いますが、初心者は前輪のみの取り外しタイプの輪行袋<横型>を選択することをおすすめします。
理由は解体、組み立てがスピーディーにできるということ。
それから、ただ単純に前輪だけ外すタイプの輪行袋の場合、後輪部分を地面につけ自転車を起き上がらせるように持つため「いかにも自転車を持っています!」というアピールになってかっこいいと思っているからです。
バカみたいなことかもしれませんが、ロードバイクに乗る習慣がそこまでない人、浅い人にとっては、こういった見てくれも重要になってくると思うので(私が初心者の時も舐められないようにしようと思っていました)、参考にしていただけたら幸いです!
輪行袋で輸送中の注意点〜バス、電車、飛行機…
輪行袋でロードバイク等を輸送する際の注意点ですが、まず第一に、やはり邪魔にならないことを意識してください。
まだまだロードバイクを輪行するという文化が根付いていない日本ですので、持ち込んだ輪行袋が他の乗客の足に当たって、クレームを言われる…なんて言うこともあります。
他の乗客の方をケガさせないようにしないといけないのはもちろんですが、こちらにとっても大事なロードバイク(折りたたみ自転車の場合もありますが)を傷つけさせないためにも、乗客に対して気を使う必要があるのです。
輪行袋の選び方や注意点〜まとめ〜
以上、自転車の輪行袋の選び方や注意点についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
このように、日本の公共交通機関で自転車(ロードバイクや折りたたみ自転車)を輪行する際には輪行袋が必要となります。
輪行袋は前輪の取り外しおよび両輪の取り外しのタイプがあり、それぞれメリットデメリットがあるので自分に合った輪行袋を使用してください。
輪行袋の各メーカーはそれぞれに特徴がありますので、どのような輪行袋が欲しいのか明確にしておくと選ぶのも楽だと思います。
輪行する際には十分気を付けて、出先でのサイクリングを楽しんでください!
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